アルファフライ 、「練習シューズ」説

アルファフライを使用して、ポイント練習としてのペースランニングや、30kmのロードレースと、トータルで150km以上は走ってきました。

その中で感じつつある、アルファフライの「練習用シューズ」説。

雑談として、いちランナーの意見として聞き流していただければと思います。

兎にも角にも難しいシューズ

ナイキの「ヴェイパーフライ」シリーズの自分なりの感覚として、以前の記事に次のようにまとめていました。

この時は、アルファフライを履いて3km程度走っただけの感想でしたが、レースなどを通じて150km以上の距離を走ってきた今も、考えは変わっていません。

最初はアルファフライで3kmも持ちませんでした。

想像以上の反発力に、脚がついていけていないことが大きな理由と感じていました。

ですので、アルファフライを履くためのトレーニングとしたペースランニングの積み重ねなどにより、徐々に慣れ、今ではハーフマラソンの距離までであれば一定のペースで走ることができるようになりました。

その結果としての、今の感覚を以下の通りグラフ化してみました。

私がアルファフライを履き始めた当初は、曲線の交わる点がもっと左の位置(3000m)でしたが、最近ではハーフマラソンまではアルファフライで行けるかな、という感覚。

本当にまだまだ難しいシューズ。

改めて2足のシューズを比較してみます。

①反発性

アルファフライ>ヴェイパーフライ ネクスト%

反発が強く、シューズ全体で跳ね返りを感じる感覚をより強く感じるのがアルファフライ。

ただし、その反発は諸刃の剣。

「アルファフライに適した走り」が出来なければ、すぐに脚が止まってしまいます。

②持久力

ヴェイパーフライ ネクスト%>アルファフライ

当然と言えば当然かもしれませんが、アルファフライよりも反発が少ない分、脚への負担も少なくなるため、しっかり粘ることができるのがヴェイパーフライ。

個人的に、アルファフライの一番のデメリットと考えている点は、「脚が止まり始めたら一気に止まる、粘ることが出来ない」という点です。

脚が止まり始めてからのアルファフライの反発感は、負担が大きすぎます。

アルファフライよりもヴェイパーフライの方が軽いという点も、終盤の粘りにはプラスに作用しますね。

では、どちらを選ぶ?

重ねてになりますが、アルファフライは履きこなすことができれば強力な武器となるシューズですが、非常に難しいシューズです。

そしてそれは、長い距離になればなるほど、扱いが難しいものと考えています。

私は、個人の努力で、3kmも走れない状態から、ハーフの距離までは走ることができるようになりました。

ただし、自己ベストを狙うようなハーフの大会で、アルファフライを使うかどうかと言えば、そうとは言い切れないところ。。。

理由としては、レースの入りで突っ込み脚が売り切れてしまった場合、終盤に粘ることが出来ないということが目に見えているためです。

アルファフライは「練習シューズ」?

アルファフライを履いてきた事によるメリットが、意外な形で現れてきました。

それは、「ヴェイパーフライが今までよりも気持ちよく履ける」ようになったこと。

これもまた感覚的な話で申し訳ないのですが、「アルファフライでの反発感で身体を鍛え、ヴェイパーフライでキレ良く動く」というイメージです。

ボーリングで例えるなら、「アルファフライ=重い球」、「ヴェイパーフライ=軽い球」。

■「アルファフライ=重い球」
威力が強いゆえにピンは倒しやすいが、相応の筋力が必要、コントロールも難しい。
=反発が強くスピードは出しやすいが、相応の筋力が必要で、ランニングフォームのコントロールも難しい

■「ヴェイパーフライ=軽い球」
重い球に比べてピンは倒しにくいが、投げやすく、コントロールも付けやすい。
=アルファフライより反発は薄いが、扱いやすく、粘りやすい。

このイメージの延長線として、アルファフライを練習で履き続けたことにより、ヴェイパーフライでの走りが、今まで以上にキレ良くなったと体感しています。

アルファフライでの練習が、筋トレ的なイメージですかね。

そしてもちろん、履きこなすことが出来たのであれば、レースでも大きな戦力となります。

兎にも角にも、アルファフライは難しいシューズ。

ですが、考え方によってはトレーニングシューズにもなり得る、というのが現時点での私の考えです。

トレーニングシューズにしてはかなり高価にはなりますが、効率的な走りを習得するための投資と考えれば、費用対効果は高い??

少しでもご参考にいただければ幸いです。