【レースレビュー】世界遺産姫路城マラソン(23/2/26)

3年前から大本命にしていた大会。



余談からスタートします。

遡ること4年前の2020年の2月。

2019年11月に出場した神戸マラソンでは、大きな目標としていた2時間45分切りを果たし、確かな手応えを感じていました。

次なる目標として、当時の市民ランナーの大きな目標の一つでもあった「福岡国際マラソン」を思い描いたことから、当ブログでも「元軽音楽部が福岡国際マラソンを目指してみる」と言うシリーズを自己満足的に発信していました。

具体的には、福岡国際マラソンに出場するための持ちタイム「2時間35分切り」(当時)を達成するために、自分なりに考え、練習に取り組んでいました。

そんな中、コロナの影響により姫路城マラソンの大会予定日5日前に中止が決定。

当時の私からすると、フルマラソンのタイムを10分程度縮めると言うなかなかハードな目標ではありましたが、それなりに練習が積めており、根拠はなかったですが自信もあったため、その時のショックと言ったら忘れられません。

コロナが及ぼしたマラソン大会へのその後の影響は、みなさんご存知の通り。

特に姫路城マラソンが開催される2月のシーズンは感染拡大期とも重なり、その後も2年続けての中止、この2023年の開催がなんと4年ぶりの開催となりました。

自己ベストを狙うために姫路城マラソンを選んだ理由

①マラソンシーズンの最終盤に開催

マラソン練習に力を入れる夏以降、秋や冬でのロング走などを踏まえ、マラソンで最も結果が出る(出しやすい)のがこの2月から3月といえるでしょう。

②走りやすい高速コース

20本近くのフルマラソンを走ってきましたが、一番走りやすいコースだと感じています。

ゆっくり登って、ゆっくり降る。

2019年には、京都マラソンを当時の2ndベストで走った1週間後に、流れに乗って気持ち良く走れればいいやと言うスタンスで姫路城マラソンを走った結果、自己ベストを4分程度更新する2時間53分でゴール。

レース序盤はウォーミングアップ、中盤は気持ちよく、そして終盤まで身体が持つ、と言う気持ちの良いレース展開だったことを覚えています。

当時から少しコースは変わりましたが、往路と復路の一部が入れ替わっただけですので、コースが気になる方はこちらも参照してみていただければ幸いです。

装備品と反省点



ウェア的にはいつもと変わらないですが、シューズはフルマラソンで初めて使用する「アルファフライ2」。

ヴェイパーネクスト2が私の脚にはあまり馴染まず、どうしたもんかなと思っていたところ、アルファフライ2が、「初代ネクストと初代アルファの中間くらいの位置付け」との意見もあったので導入。

幅がやや狭く感じるものの、感触は良い感じ。(ちなみに、初代アルファ、初代ネクストと同じ27.0cmを使用)

1月末に参加した、大阪ハーフマラソンでもアルファ2で快走できましたし、終盤にも足が残っている感覚もあり、フルマラソンでの使用を決定しました。

あと、真っ先に言い訳と反省点をあげるとすれば、防寒対策を怠ったこと。

直前の天気予報を見たところ、お昼前から快晴予報でしたので、終盤にはアームウォーマーと手袋が不快になるだろうなと判断し、上半身はランシャツ1枚で出走しましたが、結果的にはレース終了まで寒いままでした。

よくよく考えれば、普段の練習からアームウォーマーや手袋を着用しながらポイント練習もこなしているのに、なぜこの様な判断に至ったのか不思議。

少しでも身軽にして走りたかったんでしょうね。。。

レースプラン

」2時間25分切り

」2時間28分切り

」2時間30分切り

最大目標を2時間25分切りとしたのは、先日の大阪ハーフマラソンの記録(1時間9分14秒)を受けて。

この記録をそのままVDOT表に当てはめると、フルマラソンの同等タイムとして2時間25分切りが計算された為です。

ただ昨年度以降、2時間30分切りを狙ったレースは6回。

そのうち、達成できたのが1回。(2時間29分50秒【PB】)

2時間25分切りともなれば、少し生意気かもしれませんが、少しでも見込みがあるのであれば挑戦していきたいところ。

具体的なレースプランとしては、集団の形成具合にもよりますが、上り区間、下り区間をあまり考慮せず、3’25/km前後を目処に、押せるところまで押していく

スタートから17km

スタートから17kmまでは、ゆったりとした上りの区間。

約17kmほどの距離をかけて70mほどの高低差を上っていきます。

数カ所、本当に小さなアップダウンはあるものの、全体を通して苦にならない上り勾配。

スタートの号砲から、いざ走り出し。

テーパリングが奏功したのか、4年ぶりの姫路城マラソンに気持ちが昂っているのか、快調に走り出せている。

GPSベースで入りの1kmが3’17。

入りの1kmは流れに身を任せたが、以降はしっかりペースを抑えていく。

5kmほどには8人くらいの小集団が形成できたと記憶している。

8kmぐらいまでは、2列目あたりに位置付けていたが、若干牽制し合っている雰囲気を感じた中で、自分のリズムを壊したくないと言う思いもあり、集団の前に出る。

そのまま、本コース最高到達地点の17km過ぎまで。

途中、16kmから強めの向かい風に遭遇することとなったが、折り返し地点が目に見えていたこともあり、気合で乗り切る。

3’25/kmが目処とは言ったものの、上り区間であることと向かい風予報によりペースが落ちることを想定していた。

しかし、ある程度集団で走ることができていたこともあり、ペースを大きく崩すことはなく上りきることができた。

17kmから32km

ゆったりとした上りから一点。

ここから約15kmかけてゆっくりと下っていきます。

集団走の先頭を引っ張る中で、あまり後ろを見ない様にはしていたのですが、折り返し後に確認すると4人までに絞られていました。

さて下りを迎えて、少しは体が楽になるかなと思っていたのですが、思ったよりも楽に走ることはできずの状態にあり、焦ったことを思い返します。

ここで少し状況を立て直そうとの思いから、意図的に集団の後ろに下がりました。

すると一人の選手がスルスルっと前へ。

ただ、集団を引っ張って行ってくれるということではなく、そのままとてつもないスピードで集団をぶっちぎっていってしまいました。

フィニッシュ後にお話しさせていただけたのですが、なんとその方、後半のラップが70分を切っていたと言うこと。

無理してついていかなくて(いけなくて)大正解。

その後、しばらくは3人で走っていましたが、ハーフを過ぎたあたりからリズムが悪くなってきたので、集団を抜け出し単独走で行くことを選択しました。

結果としては正解ではあったものの、フィニッシュまでそのまま単独走。

割とまっすぐなコースではあるものの、前方にランナーが全くいない。

普段、一人でも自分でペースを作って練習してきた成果を存分に発揮できましたが、比較的大きな公認のフルマラソン大会で単独走と言うのは、割と寂しかったです。

33kmから37km

再度、ゆっくりと上っていく区間。

姫路城マラソンで記録を目指すランナーであれば、誰しもここが正念場と考えているであろう区間。

上り初めてすぐ一人、もう1kmほどで更にもう一人が落ちてきました。

お二人とも足が完全に止まっていましたので、並走することなくそのまま前へと足を進めました。

私が姫路城マラソンを推すポイントがもう一つありました。

それは、30kmから35kmまでのサイクリングロードの幅が狭く、応援との距離が近いこと。

これは気合が入ります。

30kmの通過が1時間42分28秒であり、昨年度の大阪ロードレース(30km)の記録「1時間43分11秒」よりも速い通過となり、以後の大きな失速も予想されましたが、最低限の落ち込みに止めることができました。

38kmからフィニッシュ

さぁ、後はほぼ平坦。

最後の力を振り絞って姫路城を目指すだけ。

走りやすいコースも相まって、ラップタイムも回復。

39kmを過ぎ、「残り3km」の標識を発見。

その時点でのタイムが「2時間14分30秒」だったので、3’30/kmで押すことができれば、最大目標とする2時間25分切りが達成できる!

と、計算できたところまでは比較的余裕があったのですが。。。

ここから一気に体が動かなくなりました。

今までのマラソンとは違った感じの疲れの感覚で、足の着地がおぼつかず、押されようものならすぐに倒れてしまう感じ。

冒頭で述べた、アームウォーマー&手袋の未着による、低体温症の発動かもしれません。

最後まで力を振り絞るではなく、ゴールを目指すので精一杯という状況でありましたが、ラップタイムを見てみると、なんとか粘り切れていた様子。

自己ベストを4分ほど更新する結果となりましたが、あまり気持ちの良いフィニッシュではありませんでした。

まとめ

シーズン目標であった、「2時間28分切り」を大きく達成することができました。

レース直後は、25分を切れなかったことに対して悔しさが大きかったのですが、しっかり目標を達成できたと言う点、満足度の高いレースであったと振り返っています。

特に、3年前には2時間35分を切ることを目標としていた大会。

その目標を3年越しに、大幅な余裕を持って達成できた点は感慨深いものがあります。

現時点で新しい目標を見つけることはできていませんが、とりあえず1週間後の丹波篠山ABCマラソンでも楽しく走れればなと考えています。


3件のコメント

いつも楽しく拝見しています。サブスリー後、1年で43分を達成されてますが、その間の練習など、ざっくりでも構わないので教えてくれませんでしょうか。ぜひ参考にさせてください。

いつもご覧いただき、そしてコメントありがとうございます!
サブスリーの1年後、2時間43分で走った時のメニューの考え方は、基本的には以下の記事と同様の考え方です。
▶︎「サブスリー」を効率良く達成するための練習、考え方(https://running-study.com/sub3/)

もう少し具体的には、19年11月に2時間45分切りを達成するために、19年10月にハーフマラソン1時間19分切りを達成する。
→19年10月にハーフマラソン1時間19分切りを達成するためには、夏にこのメニューをこなす。
という風に分解しつつ逆算して練習メニューを組んでいきました。
当時の練習メニューとしては、6月以降にはショートインターバルや閾値走を中心にやりたい練習を。
夏以降には、10km〜ハーフの距離は大会も利用しながら楽しんで走力を養っていった、という感じです。
少しでもご参考にいただけましたら幸いです!

ご返答ありがとうございます。参考になりました。何度も見させてい頂いているのですが、サブスリー練習のページには、今までたどり着いたことがなかったです。当然ですが、論理的にプランを組んでゆくことが大事なんですね。教科書的なプランと違って、プランをそのつど修正してゆく過程が実感として納得できました。おっしゃる通り、マラソンは勝負レースの少なさが難しいところですね。私の今シーズンは、12日のびわ湖でサブスリーのまま終わりそうです。サブエガは来シーズンの楽しみに取っておきます。それではまた!

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