マラソンで目標を達成するための事前準備

事前準備をするからこそ、練習の成果が100%発揮できる!

長くて辛いフルマラソン。

サブスリーやサブフォーなど、目標タイムを掲げて日々の練習に取り組んでいらっしゃる方も多いと思います。

日々の練習はもちろん大事ですが、軽視できないのは「レースの事前準備」です。

特に、走る距離や時間の長いフルマラソンでは、レース中に必ずイレギュラーな事態に遭遇します。

そしてそのイレギュラーな事態は、当日の結果に大きく影響を及ぼすことも多いです。

これを予め想定しておくことが、「練習の成果を100%発揮する」ということに繋がってくるものと考えています。

個人的には、フルマラソンで目標達成するためには、日頃の練習が7割、事前準備が3割

フルマラソンを10本以上走ってきた私が考える、フルマラソンで目標を達成するためのレースプランの設定方法について、つらつらとまとめてみます。

コースの確認

公式のコース図を確認する

マラソン大会に参加されるのであれば、ほとんどの方は確認されていると思います。

ファンランであれば、あえて確認せずに、観光気分で走るということもオッケーですが、記録を狙うのであれば、目を通しておきたいところ。

また近年では、ランニング系Youtuberの方々が、大きな大会から小さな大会まで、実際にレースを走った動画をアップロードされていますので、時間があればこちらも見ておきたいですね。

コースの高低差を確認する

距離の長い道のりを走るフルマラソンでは、ずっと平坦な道を走るということはありえません。

時に、5km以上続く登り道や、急激な登りなどが随所に現れるといったことも、稀ではありません。

事前にある程度のポイントを把握しておくことで、心に余裕を持って、また覚悟して走ることができます。

コースの給水所(補給位置)を確認する

多くのフルマラソンでは、おおよそ5kmごとぐらいを目安に給水所が設置されています。

どの地点で給水するのか、また、個人の考え方によっては、給水をパスするという方もいらっしゃると思います。

親切な大会では、立て看板などで給水所までの距離や、テーブルの数を教えてくれます。

特に、顆粒タイプで補給される方などは、補給のタイミングと合わせて、給水所の位置も確認しておくことが必須ですね。

【参考】
ちなみに「フルマラソンでの給水」といえば、記憶に新しいのが、2021年2月の琵琶湖毎日マラソン。

36km過ぎの給水を取り逃がした鈴木健吾選手は、それを機にロングスパート。

見事、フルマラソンの日本記録を樹立する快走を見せてくれました。

これは勝手な妄想ではありますが、鈴木選手自身、給水を取り逃がすということも想定した上でのレース展開だったのではと思います。(例えば、給水を取り逃がした時のために、序盤の給水所では丁寧に補給する、など)

プロのランナーでなく、我々のレベル(スピード)であっても、「走りながら、多くの人が走る中、給水コップを手にして、走りながら給水する」という行動はなかなか難しい動きになります。

給水無しに走り切るということはありえませんので、レースの中で経験していくか、もしくは事前に練習するなど、対策してみることも有意義だと思います。

レースプランの設定

①ペース設定

これまでの記述を踏まえ、レースプランを設定してみることをお勧めします。

一番のお勧めは、「ペースメーカーがいる大会では、ひたすらペースメーカーを追いかける」です。

都市型のフルマラソンなどでは、サブスリーからサブ3.5、そして完走目標までなど、割と細かい刻みで、目標タイムに応じたペースメーカーさんがいらっしゃいます。

私も、初めてサブスリーを達成したレースでは、ひたすらペースメーカーさんを追いかけて走ることで、想定よりもだいぶ楽に走り切ることができました。

サブスリー以上の目標タイムとなると、ペースメーカーはほぼ居ないと言えるでしょう。

また、高低差のあるレースなどでは、自分のペースでレースを作りたいという方もいらっしゃるでしょう。

そんな時に便利なツールがこちら。

Marathon Pace Calculator

短い刻みでペース設定を行い、トータルタイムを算出することができます。

(例)姫路城マラソンでサブスリーを狙うためのペース設定

(条件)
・スタートから17kmまではゆるやかな上りが続くので、ペース抑えめ
・17kmから32kmまではゆるやかな下りが続くので、ペースを少し上げる
・残り10km、イーブンペースで粘る

手軽に計算することができますので、目標とするレースのコースマップとにらめっこしていただきながら、色々なパターンを試してみてください。

②集団走

私自身が様々なレースを経験する中で大きく感じていること。

集団走は偉大である」。

自分の感覚と余裕度が全く違います。

特に私は、普段の練習はほぼ個人でやっていますので、尚のことなのかとは思います。

先日の防府読売マラソンでは、集団走よりも自分のペースを優先して走りましたが、結果、思うようなレース運びをすることができませんでした。

レース後の反省としては、「多少無理をしても一つ前の集団につくべきだった」と感じていました。

こればかりは当日のコンディションもありますし、あるいは自分のペースを優先した方が正解だったかもしれませんので、何とも言えない点ではありますが、次回のレースで、身を以て更なる検証を進めていきたいと考えています。

当日の装備品の確認

シューズの確認

42kmを走るフルマラソン。

序盤で違和感を感じてしまったら最悪です。

普段から履き慣れたシューズであれば、もちろん大丈夫です。

ただ履き慣れたシューズであっても、同じ型の新品をそのまま履くというのはNGです。

必ず、前日までに足を通し、自分の足に馴染ませることが必要だと思います。

また、レースシューズとしてしばらく使用していないシューズも注意が必要です。

気づかない内に経年劣化している場合も考えられますので、レースの1週間前には足を通してみるなどして、問題がないか確認しておきましょう。

ウェア(アクセサリ)の確認

レースのために新調した、ウェアやアクセサリ。

シューズだけではなく、これらも身体に合わないということが意外に多いです。

ランパンやランシャツはもちろんですが、特に最近の流行りどころで言うと「ハーフタイツ」。

私の場合は、股擦れ防止の為にワセリンを塗布することが必須です。

もう1点、私の例で言いますと、最近購入した「磁気ネックレス」は失敗しました。

装着して走っていると、首元を打ち付けて痛いのなんの。

できるのであれば、フルマラソン前には一度、本番さながらの格好で走っていただき、問題なく走れるかどうかを確認してみてください。

補給食の確認

もったいないと思うかもしれませんが、本番前の距離走などの際に、「走りながら補給する」ということを一度試してみてください。

味覚はもちろん、身体に合う・合わない、そして意外と食感なども大きなポイントで、咀嚼が必要なゼリーなどもあります。

また、「ピットイン」などのキャップ型の補給食は、スタート前に開栓しておくことが必須です。

寒い時期のレースだと、指先が思うように使えず、キャップを開けることができません。

また、包装から直接補給するタイプのジェルも注意が必要です。

例えば「マグオン」の場合は、切り取り口が少し小さいこともあり、寒さにより指先が動かしづらくなっていると開封しづらいと言うこともあり得るでしょう。

以下の写真のように、切り取り口をセロテープで延長するということも対策として有効ですので、紹介させていただきます。

またこのタイプのジェルは、補給が終わると、手や口周りがベタベタになりやすいので注意が必要です。

給水所の近くで補給するなど、前持った準備や想定が必要でしょう。

【参考】
身体への浸透率の関係から、「水分補給をした後に、ジェルなどの補給を行った方が良い」と言う話も聞きます。

ただ私の場合は、そこまで気を使わずに、ジェルで補給した後に、手や口周りを水ですすぎ、気持ちよくレースを続けると言う選択肢を優先したいです。

【参考2】
ウェアの確認と重複しますが、出来るのであれば、補給食も持った上で試走していただくことがベストでしょう。

ウェアへのおさまりは良いか、スムーズに取り出しができるか、と言う点も、ストレスなくレースに挑むためのチェックポイントかなと思います。

その他

タイムスケジュールの確認

全ての大会では、大会プログラムに沿って、大会が運営されています。

当日の動きとして、会場への移動や、着替え、アップなど、想定よりも時間がかかることが多いです。

特に気を付けたいのは、「スタートブロックへの整列」。

ほとんどのレースでは、ある程度目標タイムの順番で並んだりはしますが、あくまで「ある程度」。

私が参加した2019年の大阪マラソンでは、あくまで私の想定ですが、「最上位のランナーから3時間20分までのランナー3,000人程度」が最前のブロックに集まっていたと感じています。

これらのことから、本気で記録を狙うランナーは、スタートの2時間前からスタートブロックの最前線を確保するような光景も多く見られます。

状況によっては、「整列はスタートの○分前までだから、それまでに並べば良い」と言う考えが命取りになることも。

大会の規模やスタートブロックの状況も見極めて、整列の時間も逆算してみると良いでしょう。

会場の確認

「タイムスケジュールの確認」と合わせて確認が必要です。

受付、更衣室、スタート位置、トイレ、待機場所、手荷物預けなど、当日は色々な場所を経由することとなります。

特に待機場所は重要で、ある程度場所が決まっている大会、そうでない大会、早い者勝ちで良い場所を確保できる大会などがあります。

レースまでの時間は、良い結果にも繋がる貴重な時間かと思いますので、余裕があれば事前に確認しておきたい項目ですね。

まとめ

以上、フルマラソンを10本以上走ってきた私が考える、「マラソンで目標を達成するための事前準備」でした。

少しでも参考にしていただければ幸いですし、みなさまが大切にされている事前準備やルーティンなども教えていただければ嬉しく思います!


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