「サブスリー」を効率良く達成するための練習、考え方

フルマラソンで3時間30分を切ったら、次に見えてくるのが「サブスリー」。

甘い考えで挑んだ私の初マラソンは5時間オーバー。

「リベンジしたい」と挑んだ神戸マラソンを3時間9分で走った時に初めてサブスリーを意識し、翌年の神戸マラソンでサブスリーを達成しました。

実はその間に、サブスリーを目指したフルマラソンを2本走りましたが、どちらも大惨敗。

今になって思えば、遠回りしたな、もっと効率よく練習することができたな、と反省する点があります。

この点についてまとめてみますので、これからサブスリーを目指す方に読んでいただければ幸いです。

分解して考える

マラソンの難しい所は、勝負レースを年に数回しか設定できない点にあります。例えば「ゴルフのスコアで100を切る!」が目標であった場合、極端な話、2日続けて挑戦することもできますが、マラソンではそうはいきません。

年に数回しかない勝負レースに向けてどの様に練習を重ね、どの様にピークを合わせていくかをしっかり考えて取り組んでいく必要があります。

そのために必要な考え方が、「分解して考える」。

私が実際にサブスリーを達成するための練習を組み立てていた時の考え方です。

当然と言われるかもしれませんが、サブスリーを目指すにあたって必要な点は、「スピードの強化」と「持久力の強化」です。

サブフォーまでは、「持久力の強化」のみでも達成できる方が多いと考えています。しかしサブスリーともなれば、陸上経験者以外であれば、必ず「スピード強化」を意識的に取り組んでいく必要があります。

上図、一番下の部分が俗に言う「ポイント練習」ですかね。目標達成に向けて外すことのできない練習です。

「ポイント練習」でのトライアルアンドエラー

サブスリーを達成するチャンスは年に数回しか無く失敗できませんが、ポイント練習は何度でも失敗することができます(時期が早ければ)。

この失敗こそが成長の糧であり、「何で達成できなかったか」→「どうすれば達成できるか」を考えて取り組むことが非常に重要です。

■インターバルトレーニングの例
①1000のインターバルを3’40/kmで3本の予定→3本目で失速
②序盤から3’40/kmのペースがキツかった
③距離を短くして、スピード強化に取り組む(1000から400のインターバルへ)

練習での失敗は成長のチャンスと捉えて、練習内容を工夫してみましょう。

そして、このポイント練習で「トライアルアンドエラー」(計画→実行→確認→改善)を繰り返すことで、少しずつ自身の成長を感じることができると思います。

小さな目標の達成を積み上げていくことで自信も積み上げ、サブスリーの達成を目指しましょう!

サブスリー達成の基準

サブスリー達成のためには、他の距離をどれくらいのタイムで走れている必要があるのでしょうか。また、どんな練習を積んでいけば良いのでしょうか。

サブスリーを目指していた当時は「VDOT」と言う言葉を知らず、とりあえずネットで調べていた「ハーフマラソン80分切り」を追いかけていました。

今の自分にサブスリーを達成する力があるのか、他の人と比べてどうなのか、と考える方も多いと思います。目標とするタイムは変わりましたが、私もその内の一人です。

私がサブスリーを達成した時(2018年)の練習状況やタイムを以下に記述します。

※サブスリー達成日:11月18日 神戸マラソン(2:57’05)

練習状況(直近3ヶ月)

■走行距離まとめ
8月:213km
9月:247km
10月:222km
11月:231km(達成レース含む)

■8月練習内容

■9月練習内容

■10月練習内容

■11月練習内容(サブスリー達成レース迄)

上記期間の振り返りポイント

①9月16日、17日と連日のLSD

目的が薄い、ただただ走行距離だけを稼ぐ練習になってしまいました。

当時ネットでよく見かけていたのは、「サブフォーなら月間200キロ、サブスリーなら月間300キロ」という走行距離。

それまでの練習で思う様に距離も踏めていなかったことから、焦って距離を稼ぎにいった記憶があります。

距離より質」。

今なら自信を持って言えますが、目標(サブスリー)達成のための経路は何通りもあり、その人によって適切な経路は異なります。

特に「インターバルトレーニング」や「距離走」は、それぞれの練習に意味を持って取り組むことが、目標達成の近道となります。

②金沢マラソンの失敗

大本命レースはずっと「神戸マラソン」と決めていました。あくまで金沢マラソンは神戸マラソンのための調整レースとして参加を決めていたものの、直前10月14日の30キロ走を調子良く走れたこともあり、「金沢で決めてやる」と前のめりになってしまいました。

大失敗に終わったレースでしたが、大きな気付き(水分補給に対する考え方)があったレースでもありました。結果論ではありますが、本命レース前に経験しておいて良かったと思えるレースとなりました。

最後に・・・

上記を読んでいただいた方なら理解いただけるかと思いますが、「走行距離を増やす=マラソンが速くなるではありません

結果として走行距離が増えたり、より多くの距離を走ったという自信には繋がるかもしれません。

走行距離を増やすことも、サブスリーの要因の一つにはなり得ますが、重要なポイントではありません。

それよりも、日々の練習から「小さな目標」の達成を積み上げていくことを習慣にすることできれば、成長のクセをつけることができます。

そして成長のクセをつけることができれば、サブスリーという大きな目標も、次第に身近に感じる日が来ると思います。

小さなことからコツコツと!